スマホの発達で、綺麗な写真を撮ることは誰にでもできるような時代になってきました。でも、「なんか違うんだよな〜」「もっと綺麗に撮ってる人がいるのに」と思って自分の写真を眺める人も多いかと思います。
でも安心してください。
あるポイントとルールさえ守れば「誰でも素敵な写真」を撮れるんです!
それを、スマホを持つずっと前の中学1年生の時から一眼レフで写真を撮りまくってきた僕が一つづつお伝えしていきます!
もちろん全てのポイントやルールを覚えられなくても大丈夫です。何か一つでも「え、これ今度使ってみたい!」と思えるテクニックがあれば、そこだけ盗んでいただいてもいいと思います。
今回はまず【食べ物を美味しそうに撮影加工するテクニック】を少しご紹介しようかと思います。その中のまず今回は「撮影時に気をつけている事」についてまとめてみました。
食べ物を撮影する時に抑えるべきポイントは次の3つあります。
- 何を伝えたいのかわかる構図にする
- あえて平面的な構図にする
- 光を上手に取り込む
です。
一つづつ解説したいと思います。
まず最初の「何を伝えたいのかわかる構図にする」
これは当たり前っちゃ当たり前です。でも、お店の雰囲気が可愛いからとか、人と一緒に写したいからといって撮りたいはずの食べ物から離れて写真を撮ったりしていませんか?
この構図。よくやっちゃいませんか??笑
この構図は僕自身もよくやってしまいます。
この構図だと、パフェも写っているしカフェの内装も、人もちゃんと写っているのに、なんかこう「何を見せたい写真なのか」がパッとしませんよね?
どうして伝えたいものを全て写してるのに、それが伝わりづらいのか?
それは「見せたいものを絞れていない」からなんです。つまり「何を伝えたいのかわかる構図にする」ができていないんです。だから伝わりづらかったり印象に残りづらい写真になってしまうんです。
次にこの写真を見てみてください。
先ほどの写真から印象が変わったのがわかるでしょうか?
「あ、イチゴのパフェを見せたいんだな〜」ってぱっと見でわかりますよね??
これが「何を伝えたいのかわかる構図にする」という事です。僕はカフェの雰囲気でもなく、誰とこのパフェを食べたのかでもなく、「こんなパフェを食べたんだよ!」ということに的を絞って写真を撮ったんです。
それを伝えるために、今回は【日の丸構図】と呼ばれる構図を撮ったんですが。構図には、
人間が無意識にしている、「何かを見るときにどのように見るか」、「どういう順番で見ていくのか」
という特性を利用した構図作りがたくさんあります。見せたいものを見せれるように構図を取り、撮影する必要があります。その構図の取り方はまた他の記事でご紹介していきます。
ひとまず、次にいきましょう。次のポイントは、
【あえて平面的な構図にする】です。この写真を見てください。
ご覧の通り、とても平面的に撮っています。
立体的なボトルなのにあえて平面的に撮っているんです。
僕がこのボトルを撮ろうと思ったときに、
まず素敵だと思ったのが「中身が透けて見える」という点でした。
紅茶を作ると、茶葉から抽出されていく様子が見えるんです。それを伝えたいと思ったときに、ボトルが立体的で、もちろんそのフォルムも美しかったんですが、
あえてそこに的を絞ってこの構図を取りました。
一つ目のポイント「何を伝えたいのかわかる構図にする」と繋がっていると思います。
少し話はずれますが、スマホのカメラを使っている方が一眼レフとスマホのカメラの差としてまず一番最初に感じるのが「ボケ味」だと思います。一眼レフだと綺麗にボケるのに…と。
もちろん最近のスマホではそのぼかし機能が追加さえれているカメラもありますが、使ったことのある方はわかると思いますが。わりとちゃっちいですよね。
だからその「ボケ味が出にくい」というスマホの特性を生かした【あえて平面的な構図にする】という構図がオススメなんです。
最近よくインスタなどでもこの構図は見ますよね。あえて平面的な構図にして、アーティスティックに見せる。もちろん背景を選ぶ必要はありますが。基本的にこの手法はどんな食べ物のシュチュエーションでも使えるかと思います。
それでは最後のポイント
【光を上手に取り込む】についてお話ししていきます。
このポイントをつかむのは少し難しいと思います。なぜなら僕自身もまだ少し感覚でしている部分があるからです。写真を撮るのって「こっちの方がなんか良い」とか割と感覚でしていますよね。
でも大丈夫です。今回のこの記事のために僕なりに分析してみました。
まずはこの写真です。
冒頭でもお見せしました、この写真ですが、圧倒的に存在感のある光のスジ。
これも、もちろんわざわざこんな風に光が入るように調節して撮ったんです。
光を写真の中に取り込むメリットは2つあるかと思います。
まず一つ目は
「写真内にメリハリがでる」
これはどういうことかと言うと、光が入ると言うことは逆に影も入るという事です。この光と影のコントラスト、さらにはグラスや器の反射も相まって写真内にメリハリがでる。
ようは「コントラストが強くなる」ということです。
ぼんやりした写真より、メリハリのあるコントラストの強い(つまり明るい部分と暗い部分の差が大きい)写真の方が印象に残ります。もちろん例外はありますが。
そしてもう一つのメリットが
「写真の中に流れが生まれる」です。
流れ、とは人間の視線の流れでもあります。人間は無意識に何かを見るとき順番や流れを感じてその通りに見ようとします。
例えば、漫画を読むときは自然と右上から左下に読んでいきますよね?逆に左上から右下に読んでいく漫画があれば、とても不自然な感じがして違和感を感じます。
上記の写真でいう流れとは、光の方向を意識した視線の流れになるはずです。
最初に光源(右上)を感じて、最初に光の当たっているシリアルの入っているヨーグルト(中央上)や麦茶の入ったコップを見た後、左下にあるトマトスープへと視線が流れていくはずです。
このように、光を取り込むことで
人間は意識しなくとも見る順番を把握して、違和感なく写真の中身を見回ることができます。
この「違和感なく」、「意識しなくても」、という部分が写真作りではとっても大切になってきます。見やすい写真を自然と人は見てしまいますし、心地よいと感じます。
例えばこの写真、フツーに良い写真に見えますが、
先ほどの写真と比べて視線の流れが止まりませんか?
なんとなく真ん中の方にある飲み物を見て、なんとなく横にあるワッフルを見る。先ほどの写真と比べて見てほしい順序や、見てほしい場所が少しわかりづらいと思います。
もちろんこの写真も少し大きさやアスペクト比(縦と横の比率)などを変えてあげるだけで断然見やすくはなります!光が全てではないということです。
じゃあ、「晴れてない日で光が入ってこない日は食べ物綺麗に撮れないのかよ!」と思ったそこのあなた。もちろん晴れた日の方が圧倒的に写真映えはしますが、光の取り込み方は、他にもあります。
この写真を見てください。
こちらは、雲に覆われた朝でしたがカーテンを全開にして撮りました。
光のスジは少しながらありますが、
先ほどと違って流れのようなものはありません。
でもこの写真も、なんだか気持ちのいい写真ではないでしょうか?そしてフレンチトーストも美味しそうに見えませんか?
先ほどの写真と違って光のスジは無いのに、何が要因で気持ちよくかつ美味しそうに見えるのか、
それは、光の入る方向によるものです。
前の朝食の写真とこの写真の共通点は、
光がサイドから入ってきている
という点です。つまりサイド光によって食べ物が照らされているということです。
みなさん「逆光」とよく聞いたことがあると思います。逆光というのは被写体(撮りたいもの)に対して、カメラ側とは反対方向から入ってくる光のことを言います。
その逆、カメラ側から被写体に向かって入ってくる光を「順光」と言います。
そして、被写体とカメラを線で結んだ時にそれに対して垂直ないしは斜めに入ってくる光のことを「サイド光」と言います。
洋服の質感や体の陰影を出す時にもよく使われます。
この2枚の写真の共通点はこのサイド光による光で食べ物を撮っているという点にあります。
自宅で自炊した時とかに写真を撮ってもうまく撮れない時、ありますよね?
あれは、部屋の中にある光源、つまり天井についている蛍光灯などの灯りでとるからなんです。天井からの光は被写体に対してカメラ側から当たっているので順光です。
順光をいうのは基本的に説明的な印象で、主に商品写真や、説明時に使われる光の当て方です。
なので、食べ物を美味しそうに撮るという時には適していません。
サイド光で食べ物を撮ることで、
食べ物そのものの質感や器の質感、そして自然な視線の流れが生まれるので、
より美味しそうに綺麗に撮れるわけです。
※ちなみに、逆光で食べ物を撮るのも美味しそうに見せる方法の一つでもあります。今回は取り上げませんでしたが、是非試してみてください。
最後だけ少し長くなりましたが、まとめると
- 何を伝えたいのかわかる構図にする
- あえて平面的な構図にする
- 光を上手に取り込む
の3つのことを意識して撮るだけで、食べ物の写真が断然いい写真になると思います。
撮りたいものの、自分はどこを素敵だと思ったのか、そしてそれを伝えるためにはどんな構図がいいのか?
今回はその一つとして、平面的に撮る、という構図をお伝えしました。
そして、光を上手に取り込んで、流れを生んだり質感を表現する。
今回はひとまず、撮影時に気をつけるポイントについてお話ししましたが、次はその写真をより良く、より美味しそうに加工するポイントをお伝えしたいと思います。
加工って写真そのものを変えてしまう行為だと思われてしまいますが、盛るとか、実物とは違うものに見せるのではなくて、
イメージをよりリアルに感じてもらえるためにサポートするような感覚です。
したことない方も是非一度とった写真を加工してみましょう!
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